オオスズメバチの生態と危険性|土の中の巣・見分け方・刺されないための注意

オオスズメバチの生態と危険性|土の中の巣・見分け方・刺されないための注意

山の近くの庭や畑で、ひときわ大きなハチを見かけた。地面の穴からハチが出入りしている。こうした場面で注意が必要なのがオオスズメバチです。

オオスズメバチは世界最大のスズメバチで、毒は日本のハチの中で最も強いとされています。

本記事では、オオスズメバチの生態を客観的に解説します。

目次

オオスズメバチとは?大きさ・見た目の基本情報

項目内容
名称オオスズメバチ
学名Vespa mandarinia(日本亜種は V. m. japonica)
分類昆虫綱 ハチ目 スズメバチ科
体長女王40〜45mm(5cmに達することもある)、働きバチ25〜38mm
見た目頭部は全体がオレンジがかった黄色で黒い斑点がなく、頬がよく発達している
働きバチの数200〜300匹ほど(大きな巣では500匹)

オオスズメバチの生態|巣・食性

巣:主に土の中

オオスズメバチは主に土の中に巣を作ります。ネズミが使わなくなった巣穴などを利用し、木の根元の洞や、地面に面した壁の割れ目、放置されたタンスの中に作ることもあります。

巣を作るときに掘り出した土を入り口のまわりに捨てるため、それが巣を見つける手がかりになります。巣の直径は30〜70cmほどです。

食性

カミキリムシ類やコガネムシ類の成虫、ミツバチの幼虫やさなぎなどを狩ります。ほかの種類のスズメバチを襲うこともあります。成虫は樹液や熟した果物、花の蜜を利用します。

スズメバチの1年

時期巣の様子
4月下旬〜5月冬眠から覚めた女王が、1匹で徳利(とっくり)を逆さにしたような形の巣を作り始める
6〜7月働きバチが生まれて数が増え、巣が球状になっていく
8〜9月最も活発になり、巣が最大になる。新しい女王を育て始める
9月中旬ごろ新女王が生まれるころが最も危険な時期とされる
10月以降働きバチが減り、11月にはほぼいなくなる。新女王だけが冬を越す

オオスズメバチが人の生活圏に現れる理由

オオスズメバチは樹液や熟した果物を利用するため、そうした木がある場所では人の生活圏にも現れることがあります。土の中に巣を作るため、庭や畑の作業中、草刈りの最中に気づかず巣に近づいてしまうことがあります。

オオスズメバチによる被害・影響

攻撃性、毒性ともに極めて強いハチです。秋には集団で人を襲うことがあり、巣を刺激した人を最大80mほど追いかけることがあるとされています。樹液に集まっている働きバチも攻撃的です。

オオスズメバチがいるサイン

サイン見られる場所・特徴
地面の穴に出入りするハチ木の根元、土手、斜面など
穴のまわりに捨てられた土巣を掘るときに出した土が積もっている
樹液に集まる大型のハチ樹液の出る木

オオスズメバチに刺されないために

ハチ類に刺されて亡くなる人は毎年います。林野庁によると、ハチ刺されによる全国の死亡者数は2024年に18名でした。死亡事故のほとんどはアナフィラキシーショックによるもので、多くは刺されてから1時間以内に亡くなっていると考えられています。

刺されないための注意

  • 黒いものを攻撃する習性があるため、白っぽい服装にする。長袖・長ズボン・帽子で肌を出さない
  • 香水・化粧品・整髪料など、においの強いものを避ける
  • 巣に近づかない・刺激しない。庭木の手入れの前に巣がないか確認する
  • ハチが近づいてきたら、手で払わず、走らずに静かに後ずさりして離れる
  • 虫よけスプレーは、刺すハチには効果がない

刺されたときの目安

刺されたら、口で吸い出さずに毒を絞り出し、流水で冷やします。アンモニアや尿を塗るのは有害です。じんましん、発熱、嘔吐、息苦しさなど全身に症状が出たら、救急車を呼ぶなどしてすぐに医療機関を受診してください。過去にハチに刺されてアレルギー反応が出たことがある人は、特に注意が必要です。

巣の駆除について

初期の小さな巣以外は、防護服などの装備を持つ専門業者による処理が必要とされています。大きな巣に自分で手を出すのは危険です。自治体によっては、相談窓口や駆除費用の補助制度を設けている場合があるので、お住まいの市町村にも確認してください。

オオスズメバチの生存戦略|大きな体と強い毒

大きな体と強い毒を持ち、ほかのスズメバチやミツバチの巣を襲ってエサにすることもできます。

生態系での役割

カミキリムシやコガネムシ、ほかのハチなどを狩る捕食者です。

土地診断の視点|オオスズメバチからわかる周辺環境

近くに雑木林や樹液の出る木がある土地では、夏から秋にかけてオオスズメバチが現れやすくなります。庭の手入れや草刈りの前に、地面の穴や出入りするハチがいないかを確認することが大切です。

オオスズメバチの危険度評価

※地域・環境により変動する相対的な目安です。

項目評価
人との接触★★★☆☆(森林の近く、庭や畑の作業中に多い)
攻撃性★★★★★(集団で襲い、長い距離を追いかける)
毒性★★★★★(日本のハチで最も強いとされる)
見つけにくさ★★★★☆(土の中の巣は気づきにくい)
駆除難易度★★★★★(必ず専門業者に依頼すべき)

ほかのスズメバチとの見分け方

種類見分けるポイント
オオスズメバチ女王は4cmを超える。頭がオレンジ色で大きい。主に土の中に巣を作る
キイロスズメバチ働きバチは体長1.8〜2.4cmほど。全体に黄色っぽい。軒下や屋根裏など閉じた空間にも巣を作る
コガタスズメバチ斑紋はオオスズメバチに似るが、上から見た頭の形が大きく異なる。巣は庭木や軒先など開けた場所

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政綱 純
バグディフェンス代表。政綱 純(まさつな まこと)。姫路市を拠点に、害虫・害獣の駆除と予防施工を行っています。不動産業界で7年間、賃貸・売買・管理・リフォーム・空き家再生に携わり、建物の構造や入退去検査・原状回復の現場を見てきました。宅地建物取引士・2級FP技能士。認定NPO法人 空き家相談センター 相談員。駆除で終わらせず、侵入経路と再発防止まで建物の側から考えることを大切にしています。
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