庭の木や家の近くの電柱に、カラスが巣を作っている。近くを通るたびに鳴かれたり、頭の上を飛ばれたりして、こわい思いをしていませんか。この記事では、カラスの巣を見つけたときにすること、威嚇から身を守る方法、巣の撤去の決まりをまとめました。
先に結論を書くと、卵やヒナがいる巣は、鳥獣保護管理法の決まりで、許可なく取り除くことはできません。巣立ちまではなるべく近づかず、帽子や傘で頭を守って過ごすのが基本です。空になった巣であれば、許可なく取り除けます。
カラスの子育てと巣
繁殖期は春から初夏
文京区の案内では、カラスの繁殖期は主に4月から7月とされています。千葉市も、カラスは4〜7月ごろに街路樹や鉄塔などに巣を作って繁殖すると案内しています。
兵庫県のパンフレット「カラスと上手に付き合うには?」では、カラスは春に3〜5個の卵を産み、約20日でふ化し、ヒナは約1か月巣の中で過ごすとされています。名古屋市の相談Q&A集では、巣立ちまでの期間は約50日と示されています。
巣の材料に針金ハンガー
大田区の案内では、カラスは枝や葉の茂った木や電柱などに巣を作り、巣作りに針金ハンガーが使われるため、屋外に出しっぱなしにしないよう呼びかけています。
カラスの生態は「カラスの生態図鑑」もご覧ください。
巣の近くで威嚇される理由
兵庫県のパンフレットでは、子育ての時期は、親ガラスがヒナを守るために、巣の近くを通る人を威嚇することがあるとされています。わざとケガをさせるつもりはないとされていますが、まれに爪が当たってケガをすることがあり、狙われやすいのは後頭部です。
千葉市の案内では、繁殖期のカラスはなわばり意識が強く、なわばりは巣を中心に20〜100m程度とされています。なわばりの外に出れば、しつこく追ってくることはないそうです。名古屋市のQ&A集では、威嚇は繁殖期が過ぎるとおさまることが多いとされています。
見つけたときにすること
近づかず、身を守る
- 巣のある場所に近づかない。歩道の近くに巣があるときは遠回りする(千葉市)
- 遠回りできないときは、帽子や日傘で後頭部を守りながら通る(千葉市・兵庫県)
- 腕を上げて「バンザイ」の姿勢で通る(兵庫県。翼が腕に触れるのをカラスが嫌うため)
- 警戒する鳴き声や威嚇する鳴き声が聞こえたら、その場を離れる(兵庫県)
- ベランダや歩道橋など、巣と同じか高い位置から巣をのぞいたり見つめたりしない(千葉市)
- 追い回したり、物をぶつけたりしない(千葉市)
巣立ちまで見守る
兵庫県のパンフレットでは、巣を撤去されたカラスは気が荒くなり、威嚇がはげしくなることがあるとされています。そのため、巣立ちまでの約1か月は温かく見守ることが勧められています。
文京区の案内では、繁殖期の初めに撤去すると、また巣を作られることがあるとされています。
巣を撤去するときの決まり
名古屋市のQ&A集では、卵やヒナがいるときは、鳥獣保護管理法により巣をむやみに除去することはできないとされています。卵やヒナがいなければ、自分で除去できます。
姫路市のよくある質問では、次のように案内されています。
- 巣を取り除くときに、卵を取ったりヒナを捕まえたりすることになる場合は、捕獲(卵の採取)の許可が必要
- 銃・網・わなを使わない場合は、狩猟免許がなくても許可を受けられる
- 空になっている巣を取り除くときは、許可などは必要ない
- 許可の申請先は、姫路市の北部農林事務所
兵庫県のパンフレットでも、どうしても撤去が必要な場合は許可が必要になることがあるため、住んでいる市町に相談するよう案内されています。
巣を作られにくくする予防
兵庫県のパンフレットでは、生ごみや庭に置きっぱなしのペットのえさ、収穫しない果実は、カラスの食べ物になるとされています。ネットで覆う、テグスを張る(1m間隔が目安)といった物理的な対策が最も効果的とされています。
大田区の案内では、カラスは食べ物を得やすい場所に巣を作るため、生ごみの出し方にも注意が必要とされています。針金ハンガーを外に置かないことも、あわせて心がけましょう。
自治体の対応と相談先
自治体によって対応は違います。たとえば文京区は、条件を満たせば民有地の巣の撤去やヒナの捕獲を無料で行っています。名古屋市はカラスの捕獲は行っていないと案内しています。
姫路市では、カラスの巣の撤去にかかわる捕獲許可の窓口は北部農林事務所(鳥獣対策担当 079-336-4412)です。公園や街路樹など、自分の土地以外にある巣は、その場所の管理者に相談しましょう(大田区・千葉市)。
姫路市とその周辺にお住まいの方へ
バグディフェンスでは、姫路市とその周辺で、カラスによる被害の対策に対応しています。くわしくは「姫路市のカラス対策」をご覧ください。ほかの鳥の巣については「換気扇に鳥が巣を作ったとき」も参考にしてください。
まとめ|カラスの巣は「近づかず、巣立ちを待つ」
- カラスの繁殖期は主に4〜7月で、巣の近くを通る人を威嚇することがあります
- 狙われやすいのは後頭部。帽子や傘で守り、巣に近づかないようにします
- 卵やヒナがいる巣は、許可なく取り除くことはできません
- 空になった巣は、許可なく取り除けます
- 姫路市では、許可の申請先は北部農林事務所です
