家のまわりや屋根の上で、しま模様のしっぽの動物を見かけた。アライグマかもしれないけれど、どこに連絡すればいいのかわからない。この記事では、アライグマを見つけたときにすることと連絡先、見分け方、注意したい危険、予防の方法をまとめました。
先に結論を書くと、アライグマには近づかず、素手で触らず、えさを与えないでください。アライグマは外来生物法の「特定外来生物」で、捕まえて持ち帰ることや飼うことは禁止されています。被害があるときの連絡先は、お住まいの市町の鳥獣担当の窓口です。姫路市では北部農林事務所 鳥獣対策担当が窓口です。
アライグマの見分け方
世田谷区の案内では、アライグマは目のまわりから頬にかけて黒いマスクのような模様があり、耳の縁が白く、尾には黄色と黒のしま模様があるとされています。体重は2〜10kg程度です。
農林水産省の「野生鳥獣被害防止マニュアル(中型獣類編)」と世田谷区の案内をもとに、よく間違えられる動物との違いを表にまとめました。
| 見るところ | アライグマ | ハクビシン | タヌキ |
|---|---|---|---|
| 顔 | 黒いマスク模様。耳の縁が白い | 鼻筋に白い線 | 耳が丸い。足はほぼ全体が黒い |
| 尾 | しま模様がある長い尾 | しまのない長い尾 | しまのない短い尾(20cm以下) |
| 足跡 | 5本指が分かれ、人の手形に似る | 丸い手のひらに短い5本指 | 4本指で犬に似る |
| フン | ため糞はしない | ねぐらや通り道にため糞をする | 大きめのため糞をする |
アライグマの害と危険性
天井裏や壁のすき間にすみつく
兵庫県森林動物研究センターの資料では、アライグマは北米原産で、人里では家の壁のすき間や天井裏を利用するとされています。妊娠したメスが、出産や子育てのために家に入り込むこともあります。
神戸市の案内では、屋根裏などへの侵入を放っておくと、フンや尿の被害、近所の敷地への侵入、感染症を広げるおそれなど、生活環境全体に悪い影響が出るとされています。屋根裏の物音については「屋根裏の音がアライグマのとき」もご覧ください。
かみつくことがある
大阪市の案内では、アライグマは見た目に反して攻撃的で、近づくとかみつくことがあるとされています。神戸市の案内では、基本的には臆病で人を攻撃することはほとんどないものの、むやみに近づいて刺激したときや子連れのときは攻撃することがあるとされています。
感染症のおそれ
奈良県の案内では、アライグマが持っている可能性がある、人にうつる病気として、レプトスピラ症とアライグマ回虫症が挙げられています。回虫の卵は薬剤ではほとんど死なず、焼却や煮沸などの高温の処理だけが効くとされています。
農作物の被害
兵庫県森林動物研究センターの資料では、スイカ、イチゴ、トウモロコシ、ブドウ、トマト、カキなどが主な被害作物として挙げられています。
見つけたときにすること
- 近寄らず、素手で触らず、ペットも近づけない
- えさを与えない(神戸市は、えさやりは人に慣れさせ被害を広げるうえ、感染症を広げるおそれもあるとしています)
- フンや尿を片づけるときは、マスクとゴム手袋を使い、終わったら手を洗う
- かまれたり、ひっかかれたりしたら、すぐに病院で手当てを受ける
- 捕まえたり、持ち帰ったりしない
- 被害があるときは、お住まいの市町の窓口に相談する
環境省の案内では、特定外来生物は、飼う・保管する・運ぶ・野外に放す・売ることなどが原則禁止です。野外で捕まえた個体を持ち帰ることも「運搬」にあたるとされています。環境省の罰則のページでは、個人が許可なく野外に放した場合は拘禁刑3年以下または罰金300万円以下、ペットなどの目的で許可なく飼った場合は拘禁刑1年以下または罰金100万円以下とされています。
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家に寄せつけない予防
姫路市と神戸市の案内をもとにまとめました。
- 取り残した作物や落ちた果実を放置しない
- ペットのえさや残飯を外に置かない。ごみは出す時間を守り、ネットをかける
- 換気口やすき間を金網でふさぐ(姫路市は、春先は出産のために侵入が増えるので注意するよう呼びかけています)
- 屋根に枝がかからないよう、庭木を剪定する
- 屋根裏に入られたら、くん煙剤で追い出してから入り口をふさぐ
- 畑を守る柵は、普通の金網では効果が低く、電気柵が基本(姫路市)
どこに連絡する?姫路市・兵庫県の対応
姫路市の場合
姫路市は、外来生物法にもとづく「姫路市アライグマ等防除実施計画」で捕獲を進めています。計画の期間は令和13年3月31日まで延長されています。
市の捕獲用の檻の貸し出しは、個人ではなく農区や自治会が対象です。地区の代表者が「獣害対策用捕獲檻設置依頼書」を出し、檻の設置は猟友会に委託されています。
個人が捕まえる場合は、原則として狩猟免許が必要です。ただし、垣や柵で囲まれた自宅の敷地や自分で耕作する農地で、土地の所有者などの了承を得て、自己責任で箱わなを置く場合は、免許がなくても認められています。このときは市が発行する捕獲従事者証を持ち、わなには住所・氏名・電話番号や捕獲期間などを書いた標識をつけます。
また姫路市は、家に入り込んだ鳥獣の追い払いや駆除は行っておらず、相談先として兵庫県ペストコントロール協会を紹介しています。窓口は北部農林事務所 鳥獣対策担当(079-336-4412)です。
神戸市の場合
神戸市では、自分の敷地で捕獲したい人に、檻を無償で貸し出しています。市の委託業者が設置する方法もあり、餌は依頼者が用意します。相談は神戸市鳥獣相談ダイヤル(078-333-4408、午前8時〜午後9時、年中無休)です。
兵庫県森林動物研究センターによると、アライグマは1990年代後半から急速に分布が広がり、今は県内の広い範囲にいると考えられています。
姫路市とその周辺にお住まいの方へ
バグディフェンスでは、姫路市とその周辺で、屋根裏などに入り込んだアライグマの対策に対応しています。くわしくは「姫路市のアライグマ駆除」をご覧ください。アライグマの生態は「アライグマの生態図鑑」で紹介しています。
まとめ|アライグマは「近づかず、市町の窓口へ」
- 黒いマスク模様と、しま模様の尾が目印です
- かみつくことがあり、感染症のおそれもあるので、近づかず素手で触らないでください
- 特定外来生物なので、捕まえて持ち帰ることや飼うことは禁止です
- えさをなくし、すき間をふさぐことが予防の基本です
- 姫路市の窓口は北部農林事務所 鳥獣対策担当で、檻の貸し出しは農区・自治会が対象です
