ドバトの生態とベランダに巣を作る理由|フンの害・法律・キジバトとの違い

ドバトの生態とベランダに巣を作る理由|フンの害・法律・キジバトとの違い

ベランダの隅や室外機の裏にハトがたびたび来るようになり、気づくとフンがたまっている。追い払っても、また同じ場所に戻ってくる。こうした場面でよく見られるのがドバトです。

ドバトは、人が家禽として飼っていたカワラバトが野生化したものです。街の建物を岩場の代わりにして暮らしています。

本記事では、ドバトの生態を客観的に解説します。

目次

ドバトとは?大きさ・見た目の基本情報

項目内容
名称ドバト(カワラバト)
学名Columba livia
分類鳥綱 ハト目 ハト科
全長約32〜33cm(体重約300g)
見た目灰色で翼に黒い線が2本ある個体のほか、黒・白・赤褐色やまだら模様など色の個体差が大きい
原産地北アフリカ・中近東・中央アジアなど
法律上の扱い鳥獣保護管理法の対象。捕獲や卵・ヒナのいる巣の除去には許可が必要

ドバトの生態|由来・食べ物・繁殖

人が持ち込んだハト

日本には古い時代に持ち込まれたと考えられており、野生化の記録は明治以降とされています。今でも、イベントで放されたハトやレースからはぐれたハトが野生の群れに加わっています。

食べ物

草の種子のほか、虫も食べますが、エサの大部分は人が直接・間接に与えたものに頼っているとされています。

繁殖

項目内容
1回の卵の数2個
繁殖の回数年3回以上。西日本や都市部では一年中繁殖する
ふ化まで約16日
巣立ちまでふ化から約30日

ヒナは、親の「そのう」から出る乳白色のピジョンミルクで育ちます。タンパク質と脂肪が多く、オスもメスも出すことができます。

ドバトが家に来る理由

ドバトは建物の雨が当たらない棚のような場所に巣を作ります。ベランダの隅やエアコン室外機の下・すき間は、岩場の代わりになる場所です。

縄張り意識と帰巣本能が強く、巣を取り除いても戻ってきて再び巣を作ろうとします。自分のフンがある場所を安心できる場所と認識するともいわれています。

ドバトによる被害・影響

  • フンで建物やベランダ、洗濯物が汚れる
  • 乾いたフンを吸い込むことによるクリプトコックス症や、オウム病の原因になることがある
  • アレルギーの原因になることがある

フンを掃除するときは、手袋とマスクを着けるよう自治体が案内しています。

ドバトがいるサイン

サイン見られる場所・特徴
フンがたまるベランダの隅、手すりの下、室外機のまわり
小枝が集められている室外機の裏や下、ベランダの奥
同じ場所に何度もとまる手すり、屋根のふち、窓の上

ドバトの対策と予防

自治体の資料では、次のような対策が案内されています。

  • エサを与えない
  • 手すりにテグスやワイヤーを張り、とまれないようにする
  • 剣山状の器具や防鳥ネットを使う
  • フンはすぐに掃除し、室外機の下など隠れられる場所をなくす
  • 巣作りを始めた段階で取り除く(卵やヒナがいる場合は巣立ちを待つ)

巣の撤去と法律

ドバトは鳥獣保護管理法の対象です。卵やヒナのいない空の巣は許可なく取り除けますが、卵やヒナがいる巣の除去や、ハトの捕獲には許可が必要です。姫路市では、捕獲許可の申請先を案内しています。

ドバトの豆知識

キジバトとの違い

街でよく見るもう一つのハトがキジバトです。キジバトは首に青と黒のしま模様があり、翼や背中は茶色のうろこ模様で、樹の上や庭木に巣を作ります。繁殖期は2羽で行動することが多く、群れで集まるドバトとは暮らし方が違います。

ドバトの生存戦略

人の建物を岩場の代わりに使い、人が与えるエサに頼ることで、都市でも一年中繁殖できるようになっています。強い帰巣本能で、決まった場所を使い続けます。

生態系での役割

もとは人が持ち込んだ鳥で、国立環境研究所の侵入生物データベースにも掲載されています。都市では人が与えるエサに支えられて数を保っています。

建物診断の視点

室外機の裏や下、ベランダの奥、配管が集まる場所、屋根と外壁のすき間など、雨が当たらず奥まった場所は巣を作られやすい場所です。フンがたまり始めた段階で、とまる場所と巣作りの場所をふさぐと効果的です。

ドバトの危険度評価

※地域・環境により変動する相対的な目安です。

項目評価
人との接触★★★★★(ベランダや室外機まわりに来る)
衛生面の影響★★★★☆(フンによる病気やアレルギーの原因)
しつこさ★★★★★(帰巣本能が強く、何度も戻る)
繁殖力★★★★☆(年3回以上、都市部では一年中繁殖)
対策の難易度★★★★☆(法律の制限があり、物理的な対策が中心)

キジバトとの見分け方

種類見分けるポイント
ドバト灰色で翼に黒い線2本など、色の個体差が大きい。群れで行動し、建物に巣を作る。滑空するときの翼はV字形
キジバト首に青と黒のしま模様、翼や背中は茶色のうろこ模様。2羽で行動することが多く、樹の上に巣を作る。飛ぶときの翼は水平

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政綱 純
バグディフェンス代表。政綱 純(まさつな まこと)。姫路市を拠点に、害虫・害獣の駆除と予防施工を行っています。不動産業界で7年間、賃貸・売買・管理・リフォーム・空き家再生に携わり、建物の構造や入退去検査・原状回復の現場を見てきました。宅地建物取引士・2級FP技能士。認定NPO法人 空き家相談センター 相談員。駆除で終わらせず、侵入経路と再発防止まで建物の側から考えることを大切にしています。
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