庭木の葉の裏に、緑色のトゲトゲした毛虫がいる。うっかり触ったら、電気が走ったような痛みがした。その毛虫はイラガの幼虫かもしれません。冬になると、枝に「小さな卵」のような固い粒がついていることもあります。これはイラガの繭です。この記事では、イラガの見分け方、刺されたときの対処、つきやすい木と、冬にできる予防をまとめました。
イラガとは
イラガは、幼虫がトゲに毒を持つガの仲間です。名古屋市の案内では、イラガ、アオイラガ、ヒロヘリアオイラガ、クロシタアオイラガ、テングイラガの5種が紹介されています。
幼虫の見分け方
- 形:太く短いナマコのような体で、全身にトゲがある(川崎市)
- 色:黄緑色の体に、褐色や青色の縦の帯や模様がある。イラガは背中に紫褐色のひょうたん形の模様がある(島根県)
- 大きさ:育ちきると体長25mm前後(島根県)
- いる場所:葉の裏側に、たくさん群れていることが多い(川崎市)
成虫には毒がない
成虫はガの姿で、体長16〜18mmほどです。川崎市・さいたま市の案内では、成虫には毒がなく、触れてもかぶれないとされています。気をつけるのは幼虫と、種類によっては繭です。
発生する時期と、つきやすい木
川崎市の案内では、イラガ類はふつう年1回、年2回のこともあり、幼虫は夏から秋に、とくに9月に多く見られます。島根県の資料では、幼虫の発生時期を6〜7月と8月中旬〜9月としています。
| 種類 | つきやすい木(名古屋市) |
|---|---|
| イラガ | カキ、ウメ、モミジなど |
| アオイラガ | カキ、ナシ、クリ、ヤナギなど |
| ヒロヘリアオイラガ | サクラ、モミジ、カシ類など |
| クロシタアオイラガ | カキ、ウメ、サクラ、クリなど |
| テングイラガ | サクラ、カキ、チャ、ヤナギ、カエデなど |
庭のカキやウメ、公園や園庭のサクラは、とくに注意が必要です。
刺されたときの症状と対処
川崎市の案内によると、幼虫のトゲに触れると、感電したような激しい痛みが走り、赤く腫れます。痛みは数日で治まることが多いとされています。
応急処置は次のとおりです(川崎市)。
- 粘着テープを肌に当てて、刺さったトゲを取り除く
- 流水でよく洗い流す
- 抗ヒスタミン軟膏を塗る
- 症状がひどい場合は医療機関を受診する
子どもが刺された場合や、腫れや痛みが強い場合は、早めに医療機関に相談してください。
冬は「繭」を取る季節
イラガは繭の中で冬を越します。冬に繭を取り除いておくと、翌年の発生を減らせます(川崎市)。
繭の見分け方
- イラガの繭:枝につく、固い卵形の繭。灰白色に茶色の縦じまがあり、大きさは約12mm(川崎市)。「ウズラの卵を小さくした形」(島根県)、「スズメの小便つぼ」とも呼ばれる(名古屋市)
- ヒロヘリアオイラガの繭:幹につく、樹皮に似た色の平たい楕円形の繭(島根県)
「木に卵がついている」と思って調べると、多くはこの繭です。
ヒロヘリアオイラガの繭は素手で触らない
名古屋市の案内では、ヒロヘリアオイラガは樹上で丸い繭を作って冬を越し、この繭にも毒針があるため、触れると皮膚炎を起こすとされています。繭を取るときは、手袋をつけ、ヘラやマイナスドライバーでこそぎ落として袋に入れてください。
幼虫の駆除方法
- 葉ごと取る:川崎市は、幼虫を葉ごと摘み取る方法を案内しています。群れている葉を枝ごと切り落とし、袋に入れて捨てます
- 殺虫剤:発生が多い場合は、殺虫剤を散布します(川崎市)。杉並区は、毒針毛を持つ毛虫の場合、殺虫剤だけで駆除すると毒針毛が飛び散るため、葉を枝ごと切り落とす方法がいちばん有効だとしています
- 作業するときは、長袖・手袋・帽子をつけ、トゲが肌に触れないようにする
業者に頼んだほうがいいケース
- 木が高く、手が届かない
- 何本もの木に大量に発生している
- 幼稚園・保育園・学校・公園など、子どもが集まる場所の木
施設の場合は、子どもがいない時間に作業できるか、使う薬剤の種類を、見積もりの際に確認してください。
姫路市とその周辺の施設・ご家庭の方へ
バグディフェンスでは、姫路市とその周辺で、ご家庭の庭木のほか、幼稚園や店舗などの施設の害虫対策にも対応しています。くわしくは「害虫駆除」「飲食店・店舗・施設の方へ」をご覧ください。
よくある質問
Q. 冬に桜の幹で見つけた赤黒い虫もイラガですか?
赤と黒の細長い虫が幹に固まっている場合は、イラガではなく、外来のカメムシの仲間ヨコヅナサシガメの幼虫の可能性があります。くわしくは「ヨコヅナサシガメの幼虫」をご覧ください。
Q. 繭が空になっていました。もう大丈夫ですか?
空の繭は、成虫が出ていったあとのものです。近くに新しい繭や、夏から秋に葉の裏の幼虫がいないかを確認してください。
まとめ|イラガは「夏は葉の裏、冬は繭」を確認
イラガの幼虫は、夏から秋に葉の裏に群れ、触れると感電したような痛みがあります。刺されたら粘着テープでトゲを取って流水で洗い、抗ヒスタミン軟膏を塗ります。冬のあいだに枝や幹の繭を手袋をつけて取り除いておくと、翌年の発生を減らせます。
