殺虫剤や園芸用スプレーの成分表で「ジノテフラン」という名前を見て、「これは何の成分?」「子どもやペットがいても大丈夫?」「ネオニコチノイドってミツバチの問題で聞いたことがあるけど……」と気になった方も多いのではないでしょうか。
ジノテフランは、日本で開発されたネオニコチノイド系の殺虫成分です。田んぼのカメムシ対策から、家庭用のアリ駆除剤、ガーデニング用の殺虫スプレー、業者が使うシロアリ防除剤やゴキブリ用ベイト剤まで、意外なほど身近なところで使われています。
この記事では、害虫駆除を生業とする立場から、ジノテフランの効き方・特徴・安全性、そしてネオニコチノイド系をめぐる環境問題や規制の話まで、公的機関やメーカーの一次情報をもとにできるだけ正直に解説します。ジノテフランが配合されている代表的な市販商品も紹介しますので、商品選びの参考にしてください。
ジノテフランとは|どんな殺虫成分か
ジノテフランは、三井化学株式会社が1993年に発見し、開発した殺虫成分です。日本では2002年4月24日に農薬登録を取得し、同年に農業用殺虫剤「スタークル」「アルバリン」として発売されました。
系統としてはネオニコチノイド系に分類されます。ネオニコチノイド系の中でも構造に特徴があり、開発元の三井化学は「フラニコチニル系(furanicotinyl)」と呼ばれる新しいタイプで、ネオニコチノイドの第3世代にあたる成分と説明しています。
開発時の発表では、塩素・臭素といったハロゲン元素やベンゼン環を含まない「全く新しいタイプの化合物」であることが特長として挙げられていました。分子の中に「テトラヒドロフリルメチル基」という部分構造を持つのがジノテフランならではのポイントです。
主な用途
- 農業用:水稲・野菜・果樹のカメムシ類、ウンカ類、アブラムシ類などの防除
- 家庭園芸用:庭木・草花・家庭菜園のアブラムシ、カメムシ、コナジラミなど
- 家庭用・防除用:アリ用の毒餌や液剤、業務用のゴキブリ用ベイト剤
- シロアリ防除:業務用の土壌・木部処理剤
- 動物用医薬品:猫のノミ駆除用の滴下剤、畜舎・鶏舎のハエ駆除など
作用機序|なぜ虫に効くのか
ジノテフランは、虫の神経にある「ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)」に作用する成分です。

神経は、アセチルコリンという神経伝達物質を受け渡しながら信号を伝えています。ネオニコチノイド系の成分は、このアセチルコリンの「受け手」である受容体に結合し、本来のアセチルコリンと同じように受容体を刺激し続けます(これを「アゴニスト作用」といいます)。その結果、神経が異常に興奮した状態が続き、虫は正常に動けなくなり、やがて死に至ります。
食品安全委員会の評価書では、ジノテフランは「ニコチン性アセチルコリンレセプターに対する結合親和性が低いにもかかわらず、電気生理学的にはアゴニスト作用を示す」という特長を持つと説明されています。つまり、ほかのネオニコチノイドとは受容体との関わり方が少し異なると考えられている成分です。
また、カメムシ類に対しては「吸汁阻害効果」があるとメーカーは説明しています。汁を吸うのをやめさせて被害を抑える働きです。
「選択毒性」が安全性のカギ
「神経に効くなら人間にも危ないのでは?」と思うかもしれません。実際、人や哺乳類の体にもニコチン性アセチルコリン受容体はあります。
ここで重要なのが選択毒性という考え方です。近畿大学の松田一彦氏の解説(『化学と生物』2021年)によると、ネオニコチノイドは昆虫のニコチン性アセチルコリン受容体には強く結合する一方、脊椎動物の受容体とはその点で異なるとされ、その違いには受容体の特定部位のアミノ酸と、ネオニコチノイドの分子構造との相互作用が関わっていると論じられています。
つまり、「虫の受容体には効きやすく、哺乳類の受容体には効きにくい」という差があることで、虫には強く効きながら、哺乳類への急性毒性は比較的低く抑えられているのです。ただし「人に無害」という意味ではありません。
ジノテフランの特徴|「浸透移行性」と「残効性」
ジノテフランの最大の特徴は、浸透移行性に優れている点です。

浸透移行性とは
浸透移行性とは、薬剤が根や葉から吸収され、植物全体に行き渡る性質のことです。そのため葉の裏に隠れた虫や、汁を吸う虫(アブラムシ、カメムシ、コナジラミなど)にも効果を発揮します。
三井化学の発売時の発表では「茎葉散布、土壌処理、育苗箱処理、湛水散布等、何れの処理方法でも速やかに効果を発揮し、十分な残効を示す」と説明されています。
水によく溶ける
浸透移行性を支えているのが、ジノテフランの水への溶けやすさです。環境省の資料では、水溶解度は約4.0×104 mg/L(20℃)とされています。1リットルの水に約40g溶ける計算です。植物に吸収されやすい一方、この性質は環境中への流出という課題にもつながっています。
残効性がある
植物体内に取り込まれた成分がしばらく残るため、効果が一定期間続くのも特徴です。たとえば、ジノテフランを配合した家庭園芸用スプレー「アースガーデン いろいろな植物つよし」は、メーカーが約1か月の予防効果をうたっています(環境や条件によって異なります)。
ジノテフランはどんな「家庭用」商品に使われている?
メーカー公式情報で確認できた範囲では、家庭での使われ方は主に次のとおりです。
1. アリ用の毒餌・液剤
代表的なのがアース製薬の「スーパーアリの巣コロリ」で、顆粒がフィプロニル、ジェルがジノテフランという2種類のエサで構成されています(フィプロニルについてはフィプロニルの解説記事で詳しく紹介しています)。同社の「アリの巣コロリ シャワータイプ」も有効成分はジノテフランです。
2. ガーデニング・家庭菜園用の殺虫スプレー・粒剤
庭木や草花、家庭菜園向けの商品にも配合されています。浸透移行性を活かし、葉の裏のアブラムシやコナジラミ、植物の汁を吸うカメムシなどに効果を発揮します。これらは農林水産省に登録された「農薬」なので、ラベルの作物・使用回数・収穫前日数などのルールを守って使う必要があります。
3. 家の周りのカメムシ用スプレーは別成分が多い
正直にお伝えすると、外壁や網戸、洗濯物まわりに使う家庭用の「カメムシ用エアゾール」は、ピレスロイド系の成分が主流です。たとえばアース製薬の「カメムシコロリ ジェット」はシフルトリンとフタルスリンを有効成分としています。
ジノテフランが「カメムシに効く成分」として使われているのは、主に植物(作物・庭木)に付くカメムシの防除です。家の中に入ってくるカメムシ対策なら、ジノテフラン配合品を探すよりも、侵入経路をふさぐ対策と家屋用のスプレーを組み合わせるほうが現実的です。外壁や洗濯物につくカメムシの生態はクサギカメムシの図鑑ページ、姫路でのカメムシ対策は姫路のカメムシ駆除ページで解説しています。
ジノテフランの安全性|犬・猫・人体への影響
人体への影響
ジノテフランの人への安全性は、内閣府の食品安全委員会が評価しています。評価書に記載された主なデータは次のとおりです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 急性経口LD50(ラット) | 雄 2,804 mg/kg体重、雌 2,000 mg/kg体重 |
| 急性経口LD50(マウス) | 雄 2,450 mg/kg体重、雌 2,275 mg/kg体重 |
| 急性経皮LD50(ラット) | 2,000 mg/kg体重超 |
| 一日摂取許容量(ADI) | 0.22 mg/kg体重/日 |
| 急性参照用量(ARfD) | 1.2 mg/kg体重 |
LD50(半数致死量)は数値が大きいほど急性毒性が低いことを意味し、ラットで2,000 mg/kg前後は急性毒性が比較的低い部類です。
また、食品安全委員会は各種の試験結果から、ジノテフランについて「神経毒性、発がん性、繁殖能に対する影響、催奇形性、発達神経毒性、免疫毒性及び遺伝毒性は認められなかった」と結論づけています(2016年の評価書案)。毒性所見として主に認められたのは、体重増加の抑制などでした。
ただし、何をしても安全という意味ではありません。農業用製剤のラベルには「眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意」と記載されています。また、家庭用のアース製薬「アリの巣コロリ シャワータイプ」では、誤って飲み込んだ場合は「ネオニコチノイド系の成分を含む」ことを医師に伝えるよう案内されています。
家庭で使う際は、ラベルの用法・用量を守り、目や口に入らないよう注意し、使用後は手を洗いましょう。ベイト剤は子どもの手が届かない場所に置き、誤飲した場合は製品を持って医師に相談してください。
犬・猫・ペットへの影響
ジノテフランは、実はペット用の薬にも使われてきた成分です。日本では2007年8月に、ジノテフランとピリプロキシフェンを含む猫用のノミ駆除滴下剤が動物用医薬品として承認されています(農林水産省動物医薬品検査所の資料)。また、食品安全委員会の評価書によると、国内では畜舎・鶏舎のハエ駆除用の動物用医薬品としても承認されています。
ただし、ペット用医薬品は獣医学的に用量が管理されたものです。農林水産省の資料では、その猫用製剤についても「まれに嘔吐、下痢が現れることがある」「投与直後に舐めた場合、流涎、嘔吐並びに食欲不振を引き起こすことがある」と記載されています。「ペット用の薬に使われているから、殺虫剤を舐めても平気」ということにはなりません。
犬・猫を飼っている場合は、ベイト剤をペットが舐められない場所に置く、スプレー後は乾くまでペットを近づけない、異変があれば商品を持って動物病院に相談する、といった点に気をつけてください。
魚・水生生物・ミツバチへの注意
注意が必要なのはミツバチなどの昆虫と一部の水生生物です。農業用製剤「スタークル顆粒水溶剤」のラベルには、「ミツバチ等の巣箱及びその周辺に飛散するおそれがある場合には使用しないでください」「水産動植物(甲殻類)に影響を及ぼすので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用してください」と記載されています。蚕への注意書きもあります。
他成分との違い
ジノテフラン vs フィプロニル
どちらもアリ・ゴキブリ用のベイト剤に使われる成分ですが、作用する場所が違います。ジノテフランは「ニコチン性アセチルコリン受容体」を刺激し続けるタイプ、フィプロニルは「GABA受容体」の働きを妨げるタイプ(フェニルピラゾール系)です。
「スーパーアリの巣コロリ」のように、両方を組み合わせた商品があるのは、エサの形状(顆粒とジェル)でアリの好みに対応するためです。成分ごとの詳しい解説はフィプロニルの記事をご覧ください。
ジノテフラン vs ピレスロイド系
ピレスロイド系(ペルメトリン、フタルスリン、シフルトリンなど)は、家庭用殺虫スプレーの主流成分で、虫に直接かけて素早く倒す「ノックダウン効果」に優れます。一方ジノテフランは、植物に浸透して効果を発揮する、エサに混ぜて食べさせるといった使い方に向いています。
ジノテフラン vs ほかのネオニコチノイド系
同じネオニコチノイド系には、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、アセタミプリドなどがあります。作用する受容体は同じですが、化学構造が異なります。多くのネオニコチノイドが塩素を含む環状構造(クロロピリジン環やクロロチアゾール環)を持つのに対し、ジノテフランはハロゲンを含まず、テトラヒドロフラン環を持つのが構造上の違いです。
規制の扱いも異なり、EUで使用が制限された3成分とは別に、ジノテフランはEUでは農薬として未承認です(後述)。
ネオニコチノイド系という分類について
ネオニコチノイドとは
ネオニコチノイド(neonicotinoid)は、「新しいニコチン様物質」という意味の名前のとおり、タバコに含まれるニコチンと似た仕組みで虫の神経に作用する殺虫剤の総称です。埼玉県環境科学国際センターの解説では、日本では平成5年(1993年)頃から使われており、7つの化学物質が農薬として登録されているとされています。
具体的には、イミダクロプリド、アセタミプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、そしてジノテフランです。
ネオニコチノイド系の共通の特徴
同センターの解説をもとに整理すると、共通点は次のとおりです。
- 虫の神経(ニコチン性アセチルコリン受容体)に作用する
- 脊椎動物への急性毒性が比較的低い(選択毒性)
- 水溶性で、植物体への浸透移行性が高い
- 残効性がある
こうした性質から、農業・家庭・ペット用と幅広く使われるようになりました。
ネオニコチノイドが問題視される理由
一方で、ネオニコチノイド系には懸念も指摘されています。主なものは次の2点です。
- ミツバチなど花粉媒介昆虫への影響:虫の神経に作用する以上、益虫であるハチ類にも作用します。浸透移行性があるため、植物の花粉や蜜に成分が移る可能性も議論されています。
- 環境中への残留・流出:水に溶けやすく、河川などで検出されることがあります。埼玉県の調査では、県内35河川38地点のうち山間地の1地点を除く全地点でネオニコチノイド系成分が検出され、最高濃度はジノテフランの250ng/Lでした(ただし農薬登録保留基準は大幅に下回っていたとされています)。
埼玉県環境科学国際センターは、慢性毒性の報告やミツバチ減少との関係が疑われていることから、今後も監視が必要だとしています。
ジノテフランをめぐる環境・規制の話
ミツバチ問題とは
欧米では、働きバチが大量にいなくなる「蜂群崩壊症候群(CCD)」が報告され、ネオニコチノイド系農薬がその原因のひとつとして疑われてきました。ただし農林水産省は、蜜蜂の減少について「ダニ等の寄生虫」「病気」「栄養不足」「農薬」「周辺環境の変化」「異常気象」など、複数の要因が複合的に影響していると指摘されている、と説明しています。農薬だけが原因と断定されているわけではありません。
EUの規制
EUでは2013年5月、ミツバチへの影響を防ぐため、ネオニコチノイド系農薬の使用を暫定的に制限することが決定されました。対象はイミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサムの3成分です。
さらに2018年には、この3成分の使用を恒久的な温室内に限定し、屋外での使用を禁止する規則が採択され、同年12月19日から適用されています(欧州委員会実施規則(EU)2018/783など)。
では、ジノテフランはどうかというと、EUではそもそも農薬(植物保護製品)の有効成分として承認されていません。(英ハートフォードシャー大学の農薬データベースPPDBでも、EU農薬規則のもとで「Not approved」)。
一方、衛生害虫用などの「殺生物性製品(バイオサイド)」の分野では、ジノテフランは製品タイプ18(殺虫剤等)の有効成分として承認されており、2025年3月に承認が更新されています(欧州委員会実施規則(EU)2025/457)。EUでは「農業用は未承認、バイオサイドとしては承認」という扱いです。
日本の状況
日本では、EUのようにネオニコチノイド系を一律に禁止・制限する措置はとられていません。農林水産省は、国内では蜂群崩壊症候群(CCD)の報告がないことなどを踏まえ、使用禁止ではなく被害防止の取り組みを進めるという立場をとっています。
農林水産省が平成25年度〜27年度に行った「蜜蜂被害事例調査」では、農薬が原因と疑われる被害は平成25年度69件、26年度79件、27年度50件でした。被害は水稲のカメムシを防除する時期に多く、死んだ蜂から検出された殺虫剤の多くが水稲のカメムシ防除に使えるものだったことから、散布農薬への直接暴露が原因と考えられています。
その後、農家と養蜂家の情報共有や巣箱の退避などの対策で被害は減少したと報告されています(北海道では改善が見られなかったとされています)。
また、2018年12月施行の改正農薬取締法により、すべての農薬について最新の科学的知見に基づいて定期的に安全性を見直す「再評価制度」が導入されました。ジノテフランは、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム、アセタミプリドとともに、最初のグループである2021年度の再評価対象に指定されており、現在も審査が進められています。結果によっては使用方法が見直される可能性もあります。
業者が使うジノテフラン配合の薬剤
ジノテフランは、害虫駆除業者が使う業務用薬剤にも配合されています。参考までに紹介します。
- シロアリ防除剤:三井化学アグロ(現・三井化学クロップ&ライフソリューション)の「ミケブロック」は、ジノテフラン20.0%の顆粒水溶剤で、床下の土壌処理に使われます。シロアリが嫌がって避けない「非忌避性」で、ゆっくり効く「遅効性」の性質を活かし、持続的な効果を発揮するとされています。
- ゴキブリ用ベイト剤:住化エンバイロメンタルサイエンスの「ミサイルジェルD」は、ジノテフランを有効成分とするジェル型のベイト剤(防除用医薬部外品)で、業者が飲食店などのゴキブリ駆除に使います。
シロアリの種類と被害の見分け方については、ヤマトシロアリの図鑑ページで解説しています。
ジノテフランが配合された代表的な市販商品
メーカー公式情報でジノテフランの配合を確認できた家庭向け商品を用途別に紹介します。同じブランドでも品番で成分が異なるため、購入時は成分表示を確認してください。
アリ用
スーパーアリの巣コロリ(アース製薬)
顆粒(フィプロニル)とジェル(ジノテフラン)の2種類のエサを組み合わせた置き型の毒餌剤。雑食性のアリと吸蜜性のアリの両方に巣までエサを運ばせ、巣ごと駆除することを狙った設計です。
アリの巣コロリ シャワータイプ 500mL(アース製薬)
有効成分はジノテフラン。巣穴や行列にシャワーでかけるタイプの液剤です。
アリの種類や姫路での発生状況については、姫路のアリ駆除ページも参考にしてください。
ガーデニング・家庭菜園用(カメムシ・アブラムシなど)
アースガーデン いろいろな植物つよし 1000ml(アース製薬)
ジノテフラン0.010%を配合した、薄めずに使える園芸用殺虫スプレー(農林水産省登録 第23506号)。アブラムシ、コナジラミ、アザミウマ、カメムシ、カイガラムシ、ケムシ、ハムシなどに対応し、約1か月の予防効果をうたっています。
アースガーデン 野菜うまし 1000mL(アース製薬)
ジノテフラン0.010%と殺菌成分ペンチオピラド0.010%を配合した殺虫殺菌剤(農林水産省登録 第23372号)。アブラムシ、ウリハムシ、アザミウマ、カメムシなどの害虫と、うどんこ病などの病気に対応します。家庭菜園の野菜・果樹向けです。
アースガーデン 花いとし(アース製薬)
エトフェンプロックス0.020%、ジノテフラン0.010%、ミルベメクチン0.00050%、ペンチオピラド0.010%を配合した、花・庭木向けの殺虫殺菌剤(農林水産省登録 第24316号)。アブラムシやハダニ、コナジラミなどの害虫と、うどんこ病・灰色かび病などに対応します。
スターガード粒剤(エムシー緑化)
ジノテフラン1.0%の家庭園芸用粒剤。株元にまくと成分が根から吸収され、植物全体に行き渡ります。アブラムシ、コナジラミ、アザミウマ、ハモグリバエ、コナガ、アオムシなどに対応し、野菜や花き、つつじ類などに使えます。
※園芸用の商品は農薬です。使える植物、使用回数、収穫前日数などはラベルの記載に従ってください。
市販品で効かないときはプロの施工も選択肢
次のようなケースでは、市販品だけでの対応が難しいこともあります。
- アリが毎年のように家の中に入ってくる、巣の場所がわからない
- 羽アリが室内で大量に出た(シロアリの可能性があります)
- カメムシが毎年、外壁や屋根裏に大量に集まる
- 飲食店などで、ゴキブリが繰り返し発生する
特に室内の羽アリには注意が必要です。アース製薬も、アリの巣コロリ・スーパーアリの巣コロリはシロアリや羽アリには効かない(エサを食べないため)と案内しています。シロアリは放置すると被害が広がるため、早めの調査をおすすめします。
業者は業務用薬剤を害虫や建物の状況に合わせて使い分けられるほか、侵入経路の特定や再発防止策もあわせて提案できます。
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よくある質問
Q. ジノテフランは人体に危険ですか?
A. 食品安全委員会の評価では急性毒性は比較的低く、発がん性や遺伝毒性なども認められなかったとされています。ただし目への刺激性などもあるため、ラベルの用法・用量を守ることが前提です。
Q. ジノテフランは犬や猫がいる家で使えますか?
A. 猫用ノミ駆除薬にも使われてきた成分ですが、それは用量が管理された医薬品の話です。家庭用殺虫剤は、ペットが舐めたり食べたりしないよう置き場所や使用後の管理に注意してください。
Q. ジノテフランはEUで禁止されているのですか?
A. EUでは農薬としては未承認ですが、バイオサイド(殺生物性製品)の有効成分としては承認されています。2018年に屋外使用が禁止されたのは、イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサムの3成分です。
Q. 家の外壁につくカメムシにジノテフランは効きますか?
A. 家庭用の「カメムシ用エアゾール」はピレスロイド系が主流で、ジノテフラン配合品は主に植物に付くカメムシ向けの園芸用商品です。外壁や網戸に使えるかはラベルの使用場所で確認してください。
まとめ|ジノテフランは性質を知って正しく使えば心強い成分
- ジノテフランは三井化学が開発した、第3世代のネオニコチノイド系殺虫成分
- 虫の神経にある「ニコチン性アセチルコリン受容体」に作用し、選択毒性により哺乳類への急性毒性は比較的低い
- 水に溶けやすく浸透移行性に優れ、植物に付くカメムシやアブラムシなどに効果を発揮する
- 家庭ではアリ用の毒餌・液剤や、ガーデニング・家庭菜園用スプレーに配合されている
- 業務用ではシロアリ防除剤やゴキブリ用ベイト剤にも使われている
- ミツバチや水生生物への影響が懸念されており、EUでは農薬として未承認。日本では再評価が進められている
ジノテフランは頼りになる一方、環境への影響が議論されている成分でもあります。「必要な場所に、必要な量だけ」を意識し、ラベルを守って使いましょう。市販品で対応しきれない場合は、無理をせずプロに相談してください。
