ネズミ駆除の費用相場|「22,000円〜」と実際の見積もりが3倍違う理由

ネズミ駆除の費用相場|「22,000円〜」と実際の見積もりが3倍違う理由

【要対応:業者の実名紹介とアフィリ枠は入れていない。業者選定は候補提示→まことさん判断の順序のため、掲載社はまことさんが決めてから追加すること】

ネズミ駆除の料金を調べると「22,000円〜」といった表示が並びます。一方で、実際に施工した見積書を見ると10万円を超えることも珍しくありません。この差は業者の良し悪しではなく、ネズミ駆除という作業の性質から生まれます。ここでは、実際に料金表を公開している業者の数字をもとに、何にいくらかかっているのかを分解します。

目次

ネズミ駆除は一回で終わらない

蜂の巣の駆除なら、巣を取り除いた時点で終わります。ネズミは違います。生き残った個体が繁殖し、しばらくして数が戻るため、複数回に分けて施工するのが標準です。料金表を公開している業者は、この回数をそのままプラン名にしています。

サンキョークリーンサービスが公表している料金表では、三回施工・五回施工・十回施工が並んでおり、住宅でよくある広さでは次のようになります。

広さ三回施工五回施工一回のみ(スポット)
5坪まで29,150円40,150円―
10坪まで37,400円53,900円―
15坪まで45,650円67,650円22,000円
20坪まで53,900円81,400円―
30坪まで70,400円108,900円38,500円
50坪まで103,400円163,900円―

いずれも税込。サンキョークリーンサービスが公表している料金表(2026年9月時点)より。

一方、ねずみ110番が表示している金額は個人宅で22,000円から、店舗で21,800円からです。この数字と、上の三回施工30坪70,400円を並べると三倍以上の開きがありますが、どちらかが不当というわけではありません。下限表示は最小面積の一回分を指し、実際の見積もりは広さと回数で決まるという、それだけのことです。料金を比べるときは、金額の大小ではなく「何回で、何坪までか」を揃えて比べる必要があります。

「駆除」と「入れなくする工事」は別料金

ここが見落とされやすいところです。上の施工プランは、捕獲と薬剤処理にかかる費用です。ネズミが入ってくる隙間を塞ぐ工事は、多くの業者で別の項目になっています。同じ料金表では、侵入経路の封鎖が一か所3,850円から、床下は一坪33,000円からとされています。

作業公表されている料金
室内・外周の侵入経路の封鎖1か所 3,850円〜
床下の封鎖1坪 33,000円〜
天井裏の糞清掃・巣の撤去1か所 11,000円〜
室内の糞清掃・巣の撤去1か所 8,800円〜
断熱材の新設1m² 5,500円
点検口の作成1か所 38,500円
屋根・高所の封鎖別途見積もり

つまり、見積書の総額が膨らむのは、駆除そのものより封鎖と原状回復の範囲によることが多い。天井裏の断熱材が糞尿で使い物にならなくなっていれば撤去と新設が要りますし、そもそも天井裏に入る点検口がなければ作るところから始まります。逆に、侵入口が一か所で被害が浅ければ、総額は驚くほど小さく収まります。

見積もりを取るときに確かめること

金額の妥当性を自分で判断するには、次の四つが見積書に書かれているかを見れば足ります。

ひとつめは施工回数です。一回なのか三回なのかで、同じ広さでも倍近く変わります。二つめは対象面積。坪単位で料金が決まるため、どこまでを施工範囲に含めるかが曖昧なままだと後から増えます。三つめは封鎖が含まれているかどうか、含まれるなら何か所か。ここが「別途」のままだと、駆除が終わってから追加見積もりが出てきます。四つめは清掃と原状回復の範囲で、糞の清掃、消毒、断熱材の扱いをどこまでやるかです。

この四つが書かれていない見積書は、金額が安く見えても比較の対象になりません。逆にこの四つが揃っていれば、他社と並べて比べられます。

保証の年数より、保証の中身を読む

ネズミ駆除では「最長10年保証」を掲げる業者が複数あります。ねずみ110番も最長10年の再発防止保証を掲げていますが、同時に「現場状況等により保証不可・対象外となる場合がある」と明記しています。年数そのものは、どの業者も似た数字を出すため差になりません。

読むべきは条件のほうです。保証の対象が同じ侵入口からの再発に限られるのか、建物のどこであっても対象なのか。経年劣化で新しく開いた隙間は対象外になるのか。保証期間中の点検は無償か有償か。この四点が書面にあるかどうかで、同じ「10年」の意味がまったく変わります。

まとめ

ネズミ駆除の費用は、広さと施工回数で骨格が決まり、封鎖と原状回復の範囲で総額が動きます。表示されている「22,000円〜」は最小面積の一回分を指すことが多く、実際に公表されている三回施工の料金は、住宅でよくある10坪から30坪で37,400円から70,400円です。見積もりを比べるときは、施工回数、対象面積、封鎖の有無と箇所数、清掃と原状回復の範囲、この四つを揃えてから並べてください。

出典

サンキョークリーンサービス「ねずみ駆除 料金表」(https://www.sankyo64.com/price/rat/)/ねずみ110番(https://www.sharing-tech.co.jp/nezumi/)。いずれも2026年9月時点で各社が公表している金額です。

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政綱 純
バグディフェンス代表。政綱 純(まさつな まこと)。姫路市を拠点に、害虫・害獣の駆除と予防施工を行っています。不動産業界で7年間、賃貸・売買・管理・リフォーム・空き家再生に携わり、建物の構造や入退去検査・原状回復の現場を見てきました。宅地建物取引士・2級FP技能士。認定NPO法人 空き家相談センター 相談員。駆除で終わらせず、侵入経路と再発防止まで建物の側から考えることを大切にしています。
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