夜、寝ようとしたら壁の中から「カリカリ」「ガリガリ」と何かをかじるような音がする。壁をたたくと一瞬止まるけれど、しばらくするとまた聞こえてくる。この記事では、そんな壁の中の音の正体を、音の種類・季節・家に残る跡から見分ける方法をまとめました。
先に結論を書くと、秋から冬にかけて壁の中から聞こえるカリカリ音は、まずネズミを疑ってください。ただし、音だけで決めつけるのは危険です。動物ではなく建物そのものが鳴っている場合もあるので、確かめ方もあわせて紹介します。
壁の中のカリカリ音は、冬ならまずネズミを疑う
東京都がまとめた行政担当者向けの資料によると、ネズミは一般に10〜11月ごろに暖かい民家へ入り込むため、この時期に相談が増え、3月ごろから減っていきます。東京都の月別の相談件数でも10・11月が山で、冬の相談は夏の1.5〜2倍ほどあります。
壁の中が選ばれるのにも理由があります。外壁と内壁のあいだには断熱材が入っていて暖かく、ネズミが巣を作りやすい場所です。とくに家の中に住みつくクマネズミは、天井裏・押入れ・壁の中などに紙くずや布切れを集めて巣を作ります。
カリカリという音は、ネズミが何かをかじっている音であることが多いです。ネズミは通り道を広げるため、また巣の材料や食べ物を手に入れるために、木材や断熱材、ビニール、段ボールなどをかじります。東京都の資料では、ほとんどの建材がかじられ、アルミ程度の金属もかじられるとされています。
音の種類で正体の見当をつける
壁の中から聞こえる音は、音の種類・大きさ・時間帯でおおよその見当がつきます。下の表は目安です。最終的には、次の章で紹介する「家に残る跡」と合わせて判断してください。天井裏から聞こえる場合は「屋根裏・天井裏から音がする正体の見分け方」も参考にしてください。
| 聞こえ方 | 考えられる正体 | 見分けるポイント |
|---|---|---|
| カリカリ・ガリガリ(かじる音) | ネズミ | 夜に多い。秋〜冬に始まることが多い。音が移動する |
| トトト…と小走りする音 | ネズミ | 壁の中から天井へ、上下に移動することがある |
| カサカサ・キーキーという小さな鳴き声 | コウモリ | 夕方に出ていき、明け方に戻る。冬は冬眠中で静かになりやすい |
| ドタドタと重い足音 | ハクビシン・イタチなど中型の動物 | 壁の中より天井裏で聞こえることが多い |
| 春先のカリカリ音と、木の粉 | ヒラタキクイムシ(木材を食べる虫) | 床や家具に直径2mmほどの穴と、きな粉のような粉が出る |
| パキッ・ミシッと単発で鳴る | 建物の木材や配管 | 気温が大きく変わる朝晩に多い。移動しない |
「壁をたたくと止まる」だけでは決め手にならない
壁をたたくと音が止まるので「生き物がいる」と思いがちですが、断熱材や配線がこすれている音でも、振動で一時的に止まることがあります。逆に、ネズミは人の気配に敏感なので、たたけば当然いったん静かになります。音が止まるかどうかより、音が移動するか、家のどこかに跡が残っているかを確かめるほうが確実です。
春にカリカリ音がして木の粉が落ちていたら虫を疑う
ヒラタキクイムシは、ラワンやナラ、ケヤキなどの木材の中で育ち、4〜5月ごろに成虫が直径2mmほどの穴を開けて出てきます。そのとき、きな粉のような木の粉が大量に出ます。フローリングや建具、家具の表面に小さな穴と粉が見つかったら、ネズミではなくこの虫を疑ってください。詳しくは「ヒラタキクイムシの生態」で解説しています。
ネズミかどうかは、家に残る跡で確かめる
ネズミがいると、音以外にも必ず何かしらの跡が残ります。壁の中そのものは見られなくても、壁ぎわや押入れ、キッチンの奥、天井の点検口のまわりを見れば、手がかりが見つかることが多いです。
- フン:黒っぽいフンが、壁ぎわや物陰に落ちていないか
- 黒い汚れ:壁や柱の角、配管のまわりに、黒くてつやのある汚れの帯がないか(ネズミの体の脂が何度もこすれてできる跡)
- かじり跡:段ボール、ビニール袋、食品の袋、電気コードに歯の跡がないか
- 足跡:ほこりのたまった場所に小さな足跡がないか
このうちひとつでも見つかれば、ネズミがいる可能性はかなり高くなります。反対に、何週間も音がしているのに跡がまったく見つからない場合は、建物や配管の音も疑ってみてください。
フンの落ち方と中身で、ネズミかコウモリかを見分ける
「壁や天井の中から音がする」という相談で、これまで正体だったのはコウモリとネズミです。どちらの場合も、決め手になったのはフンでした。見るのは量よりも落ち方で、コウモリのケースでは、フンが1か所にまとまって落ちていました。
コウモリとネズミのフンは、色や形がよく似ていて間違えやすいものです。京都市の資料によると、コウモリのフンは中身がすべて昆虫の殻や脚で、ネズミのフンにはほぼ必ず毛が混じっています。手袋とマスクをつけ、消毒用アルコールで湿らせてからつぶすと、中身で見分けられます。
放っておくと起きること
「部屋に出てこないなら大丈夫」と放っておくと、次のような被害につながることがあります。
- 火災:家電の電気コードがかじられてショートし、巣に火が移って火事になることがあります
- におい:壁の中で尿やフンがたまると、においが部屋まで上がってきます
- ダニ:ネズミについているイエダニが人を刺すことがあります。駆除したあとに、ネズミの死骸や巣から離れたダニに刺されることもあります
- 数が増える:暖かい壁の中は巣を作りやすく、そのまま住みついて数が増えることがあります
自分でできることと、やってはいけないこと
家ネズミは自分で捕まえてもいいが、壁の中には手が届かない
野生の動物は、鳥獣保護管理法により、許可なく捕まえることが原則として禁止されています。ただし、家に住みつくドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種は、この法律の対象外です。粘着シートや捕獲かごを自分で仕掛けても問題ありません。
問題は、壁の中のネズミには直接手が届かないことです。粘着シートは、壁の中から出てくる通り道(壁ぎわ、押入れの奥、配管が壁を通っている場所など)に置きます。川崎市の資料では、殺鼠剤(毒エサ)を使うなら冬に限るよう案内しています。ただし、壁の中で死ぬと死骸を取り出せず、においが長く残ることがあるので注意してください。
すき間はネズミが入れる大きさを知ってから塞ぐ
東京都の資料では、クマネズミは1.25cmのすき間があれば通り抜けられるとされています。外壁を配管やエアコンの管が通る部分、屋根と壁のすき間、外壁のひび、基礎の換気口などが入り口になりやすい場所です。
ただし、中にネズミがいるうちに入り口だけ塞ぐと、壁の中に閉じ込めてしまいます。出られなくなったネズミが別の場所をかじって部屋に出てきたり、中で死んでにおいの原因になったりします。塞ぐのは、追い出しや捕獲で中にいないことを確かめてからです。
コウモリだった場合は、捕まえずに追い出す
コウモリはネズミと違い、許可なく捕まえることはできません。浜松市の案内では、コウモリは1cmほどのすき間があれば出入りでき、入り口を塞ぐのは、コウモリが外に出ている時間帯に行うよう説明しています。また、まだ飛べない子どもがいる6〜8月と、冬眠の前後は塞ぐのを避けるよう呼びかけています。詳しくは「コウモリの侵入経路の見つけ方と塞ぎ方」を参考にしてください。
業者に頼んだほうがいいケース
次のどれかに当てはまるなら、自分で続けるより業者に調べてもらうほうが早く片づきます。
- 粘着シートをしばらく置いてもかからず、音が続いている
- 音が複数の部屋に広がっている、または天井裏からも聞こえる
- 電気コードのかじり跡を見つけた
- 壁の中からにおいがしてきた
- 入り口がどこかわからない、または高い場所にある
業者に頼むと、入り口の特定、追い出しや捕獲、入り口の封鎖、フンの清掃と消毒までまとめて対応してもらえます。見積もりは無料のところが多いので、まず家を見てもらい、何がいるのかを確定させるところから始めると安心です。
正体別の頼み先
| 正体 | 頼み先 |
|---|---|
| ネズミ(フン・かじり跡がある) | ネズミ駆除に対応した業者 |
| コウモリ(夕方・明け方に出入りする) | コウモリの追い出しと封鎖に対応した害獣駆除業者 |
| 正体がわからない/重い足音もする | 害獣全般を調べられる業者に、まず調査を頼む |
| 木の粉と小さな穴(ヒラタキクイムシ) | 家を建てた工務店・ハウスメーカー、または害虫駆除業者 |
ネズミの跡が見つかった場合は、ネズミ駆除に対応した窓口で見積もりを取ってください。
駆除ザウルス(ネズミ駆除)
ネズミ駆除の専用窓口
- 累積相談4万件以上
- 見積もり・現地調査無料
- 24時間365日受付
対応エリア:全国(北海道・沖縄・離島を除く)
対応:ネズミ
TV番組にも多数取り上げられた害獣駆除サービス「駆除ザウルス」の、ネズミ駆除の相談窓口です。24時間365日受け付けており、日本各地の営業所から駆けつけます。
見積もりと現地調査は無料で、被害や施工の状況を画像データで受け取れます。天井裏の足音やかじり跡など、ネズミの被害が疑われる段階で相談できます。
こんな人に向いてる 天井裏の足音が気になる/侵入口から塞いでほしい
見積もり・現地調査無料/24時間365日受付/全国対応
コウモリの可能性がある、または正体がわからないときは、害獣全般を扱う窓口で調査から頼めます。
見積もり・現地調査無料の【駆除ザウルス】に相談する
見積もり・現地調査無料/最長10年保証/24時間365日受付
姫路市とその周辺にお住まいの方へ
バグディフェンスでは、姫路市とその周辺で、ネズミやコウモリの調査から侵入口の封鎖、清掃まで対応しています。くわしくは「姫路市のネズミ駆除」「姫路市のコウモリ駆除」をご覧ください。
よくある質問
Q. 音が急にしなくなりました。もう大丈夫ですか?
出ていった可能性もありますが、別の場所に移っただけのこともあります。また、殺鼠剤を使っていた場合は、壁の中で死んでいる可能性もあります。その場合は、においで気づくことがあります。入り口が塞がれていなければ、また戻ってくることもあるので、フンや跡がないかは引き続き確認してください。
Q. マンションや賃貸でも壁の中にネズミは入りますか?
入ります。クマネズミはビルの上の階で活動することが多いとされ、配管やすき間を伝って上下に移動します。賃貸の場合は、自分で業者を呼ぶ前に、まず管理会社か大家さんに連絡してください。建物の入り口を塞ぐ工事は、建物の持ち主側の判断が必要になるためです。
Q. 超音波の機械で追い出せますか?
一時的に近寄らなくなることはあっても、それだけで出ていくとは限りません。壁の中の暖かい巣を手放すほどの理由にはなりにくく、入り口を塞がないかぎり、また入ってきます。追い出したあとに入り口を塞ぐところまでがセットです。
まとめ|壁の中のカリカリ音は「跡を探す→入り口を塞ぐ」の順で
秋から冬に壁の中から聞こえるカリカリ音は、暖かい場所を求めて入ってきたネズミの可能性が高いです。まずはフン・黒い汚れ・かじり跡を探して正体を確かめ、中にいないことを確かめてから入り口を塞ぎます。コードのかじり跡やにおいがある、音が広がっているといった場合は、早めに業者に調べてもらってください。
